ヒアルロン酸
注射

ヒアルロン酸は、多くの化粧品でも使用されている美容成分です。
もともと人間の皮膚、軟骨、筋肉に存在する細胞同士を結合させる役割があるジェル状の物質です。

ヒアルロン酸は非常に保湿力に優れ、肌に潤いとハリを与えますが、加齢にともない減少していきます。
水分が十分に保てない部分から徐々にハリを失い、シワやたるみを形成していってしまいます。

潤いを失ってシワになってしまった部位にヒアルロン酸注射を注入することで、肌が持ち上がりシワを目立たなくします。

ヒアルロン酸は主に、肌の潤いやハリを保つために重要であり、ヒアルロン酸を注入することですでにあるヒアルロン酸と結合し、より多くの水分を得ることができるようになります。

特に歯茎に注入することで繊維芽細胞が活性化され、歯茎自体が痩せにくくする効果が期待できます。
歯茎衰退を防ぐことで見た目の改善だけではなく、知覚過敏予防、虫歯予防、歯周病予防にもつながります。

●ブラックトライアングル

歯と歯の間（歯茎に近い位置）に存在する、三角の隙間を指します。
ブラックトライアングルが大きく存在する場合は、歯茎の位置が下がっている状態です。
加齢とともに歯茎の位置が下がり、ブラックトライアングルが現れることもあります。
三角の隙間に食べカスが詰まったり、見た目もあまりよくありません。

このブラックトライアングルの上層部にヒアルロン酸を挿入することで、ブラックトライアングルを小さくします。

当院では、ヒアルロン酸注射を行う前に必ずカウンセリング時間を設けております。
患者様の悩みや希望を汲み取りながら、ご納得いただいたうえで治療を進めていくことが重要だと思っております。

また治療においては、どの部位にどのくらいの量のヒアルロン酸を注入するかによって仕上がりが左右されますので、経験や技術が必要になっていきます。

当院ではメリットだけではなく、デメリットも把握していただき、治療内容にご納得いただいたうえで施術へと進めていきます。
無理に行うことはありませんので、ご安心ください。

当院ではお口周りに限定してヒアルロン酸注射を行っています。
ヒアルロン酸注入は、美容クリニックなどでも多く取り入れられていますが、歯科医療においても近年注目されています。

「なぜ歯科医院でヒアルロン酸注射ができるの？」と疑問を抱く人も中にはいらっしゃるかと思いますが、歯科医療領域であればヒアルロン酸注射が認められています。

歯科医療領域である歯茎、頬、唇、口角、顎周りは、見た目だけではなく、お口周りの筋肉の動きやバランスにも考慮した施術が望まれ、歯科医師の専門分野でもあります。

自然な仕上がりになれるように努めておりますので、お口周りのヒアルロン酸注入は、歯科医師にお任せください。

ヒアルロン酸注射の施術手順は、とてもシンプルです。
リラックスして施術を受けましょう。

①ユニットに横になり、患部にヒアルロン酸注射をします。
②術後はなるべく患部に触れず、マッサージしないように注意しましょう。

また、術後は以下の点に注意して過ごすようにしてください。

・患部を必要以上に触るのは避けましょう。
・当日は飲酒・過度な運動・長風呂などは避けましょう。
・当日は薬液が注入されるため、患部に膨らみや内出血を生じる恐れもあります。
・当日はお化粧してご帰宅も可能です。

●デメリットも把握しましょう

・術後の症状

腫れや内出血といった症状が現れることもまれにあります。
しかし、それらの症状は2～3日を目途に改善していくことがほとんどです。
1週間以上経過しても改善の兆しが見えない場合にはご連絡ください。

・血管閉塞

ヒアルロン酸注入が原因で血管を圧迫してしまい、血液の流れを阻害してしまうケースもまれにあります。
しかし、しっかり血管の位置を把握していればそのような事態は招きません。
また、ヒアルロン酸はヒアルロン酸溶解注射を行うことで元の状態へ戻すことができるため、万が一血管閉塞となった場合も対処が可能です。

・アレルギー反応

ヒアルロン酸はアレルギー症状を引き起こすことは少ないとされていますが、引き起こす可能性も否定できません。

・持病がある人

自己免疫疾患、糖尿病、抗凝固薬やステロイド内服中などの場合は、ヒアルロン酸注射を控えた方がいいケースもあるため一度ご相談ください。

・妊娠中や授乳中の人

赤ちゃんに影響を与えてしまう報告などは立証されていませんが、妊娠中や授乳中であった場合は控えましょう。